研究テーマ |
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コンセプト
セキュリティーを考慮した次世代電力流通システムのマネジメントと制御
電力システムを取り巻く環境の変化に柔軟に対応しながら,高信頼度で高品質な電力供給を可能とするシステムの構築を目指して,特別高圧送電系統,高圧配電系統から需要家電気設備までの各階層に応じて幅広いテーマで研究を行っています。
研究テーマの概要
持続可能な社会を実現する電力システムの構築
需要家のエネルギーリソースを活用した需給調整力確保や発電機の需給運用,需給調整市場に関する研究,機械学習による電圧推定を用いた特高系統の電圧無効電力制御,保護制御システムにおけるIED (Intelligent Electronic Device)の適用に関する研究,配電系統における電圧の適正維持,高調波抑制,電圧不平衡抑制などの電力品質向上に関する研究,マイクログリッドの計画や運用の最適化と保護システム,および,需要家電気設備の解析などの研究を行っています。
Power Quality
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Substation Automation
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Power Electronics
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Energy Management
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主な研究テーマ
配電システムの運用・制御,電力品質改善
配電系統において,太陽光発電による電圧変動抑制対策や,高調波対策,不平衡電圧対策として,パワーエレクトロニクス機器の制御,進相コンデンサの制御,パワーコンディショナの制御,需要家のエネルギーリソースの活用などの研究を行っています。また,独立系統として運用できるマイクログリッドの保護システムの検討も行っています。その他に,パワーエレクトロニクス機器間で通信を行い,より高効率で高信頼度な系統を実現するパワーエレクトロニクスネットワークについても検討しています。
将来の電力系統に向けた電圧・無効電力制御システム
太陽光発電などの分散型電源が大量に連系された送電系統において,機械学習などの手法により系統内の電圧を推定した結果を用いて,変電所の電圧制御機器や無効電力調整機器の制御方法について検討を行っています。
保護・制御システムの高度化に関する研究
保護・監視・制御機能の設定が可能であり,通信機能を持つIEDの電力システムへの適用に関する研究を行っています。ダイナミックレーティング機能の実装や配電系統保護システムの実装を行い,リアルタイムシミュレータを活用しながら検証を行っています。
Power HILS (Power Hardware-In-the-Loop Simulation)
エネルギーシステム関連の実設備機器とリアルタイム・ディジタルシミュレータ(RTS:Real-Time digital Simulator)とを結合して検証試験などを行うPower Hardware-in-the-Loop (PHIL)テストシステムを構築しています。実機として,RTSの演算結果の信号を増幅するパワーアンプ(交流電源),模擬太陽光発電システム,模擬風力発電システム,模擬蓄電池システム,負荷装置,配電線を模擬したインピーダンス装置があります。
需要家のエネルギーリソースの活用,ビル・工場のエネルギーマネジメントに関する研究
電力系統の安定化に貢献する需要家機器の制御,ビルや工場などの最適な設備構成とエネルギーマネジメントに関する検討を行っています。